地面師 積水ハウスが被害

事案

 積水ハウスのHPによると、

①東京都内でマンションの用地を、所有者→契約相手先→積水ハウス に転売する形式で購入をした。

②代金決済日に一連の登記申請を行った。

③提出書類に真正でないものが含まれていたことから、登記申請が却下された。

④所有者と連絡が取れなくなった。とのことです。

http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2017/08/02/20170802.pdf

どうして登記申請が却下されたのか

 ネットの情報によると、

①売主は他人がなりすましていた、

②権利証の代わりに、司法書士に作成してもらった本人確認情報を提出した?。

③本人確認情報作成の際、偽の売主は身分確認証としてパスポートを提示したが、パスポートは偽造されたものだった?(偽売主が偽名でとったパスポートだった?)。

④法務局に提出した印鑑証明書は偽造のものだった?のようです。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52480  https://gunosy.com/articles/RP3CY

どうやって見破ったのか?

 6月1日に登記申請がなされたのですが、6月9日に申請が却下されたとのことですので(https://topics-jp.com/2948.html )法務局が偽造を見破ったのではないかと思われます。

 見破った実例

 他の事件の裁判例をみると、登記官が、権利証の印影の字体が違っていたので調べてみると、その他に、朱肉ではなく赤色スタンプインキだったり、印鑑証明にすかしが入っていないことが見つかった(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji77-2.html)という裁判例がありました。(東京高裁H17.9.14判タ1206-211)。


 少し古いですが、見破り方をまとめた記事がありました。(http://www.retio.or.jp/attach/archive/68-046.pdf

 稚拙な変造でも気づかないことがある

 私自身も、事件の相手方が印鑑証明書だったか住民票だったかを変造していたのを見たことがあります。

 最初、依頼者から「相手方がパスポートを出してきたが、生年月日がおかしい。年を取り過ぎている。」といって、相手方が賃貸借契約のときに家主に提出した印鑑証明書(住民票)のカラーコピーを持ってきました。

 依頼者は「パスポートの方がおかしい」といっていたのですが、よく見ると印鑑証明書(住民票)の生年月日の「昭和★★年」という部分の表面が削り取られて、その上からワープロで印字をした痕跡が残っていました。

 相手方は周囲の人たちに年齢を詐称していたのですが、印鑑証明書(住民票)をださなければならなくなったので、実年齢がバレないようにするため、相手方本人が本物の印鑑証明書(住民票)の生年月日欄を書き換えた、ということのようでした。

 取引の際には、このような稚拙な変造でも気づかないことがあるようです。

 

 

2017年08月12日|ブログのカテゴリー:刑法, 物権法, 登記, 詐欺罪