振り込め詐欺救済法の公告の時効

まとめると

 金融機関が「犯罪利用預金口座等」を見つけると、預金保険機構のHPで公告されます。

 

 その公告を消す方法はないといわれていました。

 

 10年経過したものについては「銀行名・支店名・口座番号」は残っていますが「氏名」だけは抹消されていました。

 

犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分担金の支払い等に関する法律(振り込め詐欺救済法)

権利消滅手続

公告

第4条(公告の求め)

 金融機関は、…犯罪利用口座等…について…預金予見機構に対し…公告をすることを求めなければならない。

第5条(公告等)

預金保険機構は、…求めがあったときは、遅滞なく、公告しなければならない。

権利消滅

第7条(預金等に係る債権の消滅)

 対象預金党債権について、(公告から60日以内)に、(預金が自己のものであると主張する権利者からの)権利行使の届出等がな…いときは、当該預金等債権は、消滅する。

 

 この場合において、預金保険機構は、その旨を公告しなければならない。

被害回復分配金の支払手続

被害回復分配金の支払

第8条(被害回復分配金の支払)

金融機関は、…消滅した預金等に係る債権…の額の金銭を原資として、…対象被害者に対し、被害回復分配金を支払わなければならない。

公告

第10条(公告の求め)

金融機関は…預金保険機構に対し、被害回復分配金の支払い手続きの開始に係る公告をすることを求めなければならない。

 

第11条(公告等)

預金保険機構は、…遅滞なく、公告しなけばならない。

 

手続きの終了等

公告

第18条(公告)

1 金融期間は、次の各号にのいずれかに該当するときは、速やかに、預金保険機構に対し、被害回復分配金の支払終了に係る公告をすることを求めなければならない。

① (被害者から被害回復分配金支払いの)申請がないとき。

③ …被害回復分配金のすべてについて、支払…ったとき。

 

2 預金保険機構は、…遅滞なく、被害回復分配金の支払手続きが終了した旨を公告しなけばならない。

 

手続終了後の公告

 振り込め詐欺救済法には、公告をすることは定められていますが、いつまで公告を続けなければならないとか、次のステップの手続に移行した場合とか、手続が終了した場合に、公告をどうするのかということが定められていません。

 

 そこで、預金保険機構の公告は永遠に続くのではないかと思われていました。

 

 振り込め詐欺を行った犯人が、自分名義の口座を使ったのであれば、それでは仕方ないという面があるかもしれません。

 

 しかし、振り込め詐欺の場合、犯人は第三者の口座を手に入れて犯罪利用口座とします。第三者は自ら犯人に口座を売るような場合もありますが、だまし取られたり、知人や近親者が無断で犯人に口座を渡してしまったりする場合もあります。

 

 そのような場合でも、被害者が、口座番号や名義人名を検索して、被害回復分配金の支払を求めることができるように、公告する意味はあります。

 

 しかし、被害回復分配金支払手続きが終了した後も、ずっと公告し続けるのは、口座をだまし取られたりした人にとっては、無用に名誉を棄損し続けるもののように思われます。

 

公告の「氏名」の削除

 以前、預金保険機構に尋ねたときは、公告は永遠に抹消しないとの回答でした。

 

 ところが、最近、預金保険機構の公告をみたところ、10年を経過したものについては、銀行名・支店名・口座番号は掲載されていましたが、「氏名・名称」は削除されていました。

 

 金融機関は、警察庁の作成する「凍結口座名義人リスト」に掲載されている人の口座開設を断ったり融資を拒否したりしています。

 

 預金保険機構の公告をそのような目的で使っている金融機関は少ないと思いますが、実際のはそのような例はあります。

 

 「凍結口座名義人リスト」は、当該事件の捜査が終わった段階で抹消手続きに入ることもあるようです。

 

 そうだとすれば、預金保険機構の公告についても、10年も置いておくのは不適切だと思われます。

 

元記事

 

 

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2019年02月07日|ブログのカテゴリー:詐欺罪