改正DV防止法成立 精神的暴力でも「保護命令」出せるように

DV防止法改正案 来年の通常国会への提出を目指す 政府

 DV=ドメスティックバイオレンスの対策強化に向け、政府は、来年の通常国会で、身体的な暴力だけでなく、配偶者などをおそれさせる言動を行った場合も、裁判所が「保護命令」を出せるようにする、改正法案の提出を目指すことになりました。

DVによる被害の相談件数の増加傾向が続いていることを受け、政府は、去年8月から有識者による専門調査会で、被害者を保護するための強化策について検討を続け、12日夜、小倉少子化担当大臣に報告書が提出されました。

それによりますと、DV防止法を見直し、身体的な暴力だけでなく、配偶者などをおそれさせる言動を行った場合も、裁判所が加害者に対し、被害者に近づくことなどを禁止する「保護命令」を出せるようにし、子どもへの電話を禁じることも可能にすべきだとしています。

また、加害者が被害者に近づくことなどを禁止する期間を、今の6か月から1年に延ばすべきだとしています。

さらに、「保護命令」に違反した場合の罰則を、今の「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」から「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」に引き上げるべきだとしています。

政府は、こうした内容を盛り込んだDV防止法改正案を策定し、来年の通常国会への提出を目指すことになりました。

 

DV防止法、参院で審議入り 精神的暴力も保護対象

 ドメスティックバイオレンス(DV)防止法改正案が4日、参院内閣委員会で審議入りした。殴る蹴るといった身体的暴力に加え、言葉や態度で相手を追い詰める精神的DVも裁判所の保護命令の対象とする。政府は今国会での成立を目指す。

 裁判所は、被害者の申し立てに基づき、加害者に付きまといや繰り返しの電話連絡を禁じる保護命令を出す。現行法では対象となる被害が身体的暴力と「生命や身体に対する脅迫」となっている。改正案には「自由、名誉、財産に対する脅迫」が盛り込まれ、精神的DVの被害にも保護命令を出せるようになる。

 保護命令により接近や電話連絡を禁じる期間を、現在の半年から1年に拡大する。

 

DV防止法が参院通過、罰則強化 保護対象拡大、今国会で成立へ

 ドメスティックバイオレンス(DV)防止法改正案が7日、参院本会議で可決、通過した。配偶者暴力の保護対象を拡大し、加害者に対する罰則を強化する内容。今後、衆院の審議を経て、今国会で成立する見込み。

 身体的暴力に加え、言葉や態度で相手を追い詰める精神的DVも裁判所の保護命令の対象とする。命令に違反した加害者への罰則を「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」から「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」に引き上げる。2024年4月1日施行と盛り込んだ。

 

「精神的暴力」も対象のDV防止法改正案が成立へ…でも「実効性に課題」と専門家や当事者が指摘する理由は

 ドメスティックバイオレンス(DV)の加害者を被害者から引き離す「接近禁止命令」の対象を、従来の身体的暴力から言葉や態度で相手を追い詰める「精神的DV」にも広げるDV防止法改正案が10日、衆院内閣委員会で可決された。週内にも成立する運びだ。DV相談の約6割は精神的被害が占めており、救済に道が開かれる。ただ、当事者や専門家からは実効性に課題が残るとの指摘が出ている。

◆証言だけでは被害と認められないのでは…
 「彼を罰したかったのではなく、子どもと安全な所に逃げたかった」
 事実婚だった男性と数年前に離別した30代後半の女性。男性は職場では温厚な性格で通っていたが、家庭ではささいなことで激高した。女性の帰宅が遅れると、携帯電話に数十件の着信が入り続け、室内の家具などを荒らして待っていた。「悪魔」「鬼」との暴言も浴びた。いつかは関係が回復すると信じて耐えたが、男性が生後間もない子どもの前で暴れ出すと、我慢は限界に。子どもを抱いて警察を頼り、実家に身を寄せた。
 DV防止法に基づく接近禁止命令の制度は知っていたが、日常的に激しい身体的暴力を受けていたわけではなく、申し立てようとは思わなかった。精神的DV被害を対象にした今回の法改正は、前進だと思う。ただ、身体的暴力と違って、精神的な暴力は外傷が残らないだけに「私の証言だけでは被害と認められないのではないか」と不安を感じる。
 DV防止法改正案 DV被害に「自由、名誉、財産に対する脅迫」を追加し、救済する対象を身体的DVだけでなく、精神的DV被害にも拡大した。接近禁止命令は裁判所が被害者の申し立てに基づき、加害者に付きまといなどを禁じる制度。改正案では脅迫による精神的被害が認定され、さらなる暴力などにより、生命または心身に重大な危害を受ける恐れが大きい時、裁判所が命令を出せるようになる。事実婚も対象。施行は2024年4月。

◆緊急保護制度なし 「小手先の改正では…」
 NPO法人全国女性シェルターネットの近藤恵子理事は改正案の課題として、被害者を緊急保護する制度が創設されなかったことや、加害者に家を出るよう命じる「退去命令」の発令要件が手つかずだった点を指摘。「小手先の改正では救済にならない」と手厳しい。
 コロナ禍で在宅時間が増えた影響などで、警察へのDV相談は増加傾向にあるが、接近禁止命令の申立件数は減少している。内閣府は「発令まで平均12日間かかるなど、被害者にとって使いづらいとの指摘がある」と認める。
 DV問題に詳しい斉藤秀樹弁護士は、児童生徒向けの予防教育に着目する。「若者の間で問題になっているデートDVも根は同じ。男性も女性も、人間関係を力で支配してはいけないと学ぶことが大切」と語る。

 

改正DV防止法成立 精神的暴力でも「保護命令」出せるように

DV=ドメスティック・バイオレンス対策を強化するため、身体的な暴力だけでなく、ことばや態度による精神的な暴力でも裁判所が被害者に近づくことなどを禁止する「保護命令」を出せるようにする改正DV防止法が、衆議院本会議で可決・成立しました。

今のDV防止法では、暴力によって生命や身体に重大な危害を受けるおそれが大きい場合に限って、裁判所が加害者に対し、被害者に近づくことなどを禁止する「保護命令」を出せることになっています。

改正法では、これに加え、生命や身体、それに自由や名誉、財産に対する脅迫により精神的に重大な危害を受けるおそれが大きい場合でも、裁判所が「保護命令」を出せるようにします。

また「保護命令」の期間を今の「6か月」から「1年」に延長するとともに、命令に違反した場合の罰則を「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」から「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」に引き上げます。

さらに「保護命令」の1つとして、被害者の子どもへの電話を禁じることを新たに加えます。

改正法は先月、参議院を通過し、12日の衆議院本会議で採決が行われた結果、全会一致で可決・成立しました。

改正法は、一部を除いて来年4月に施行されます。

 

元記事

2022年10月12日 23時41分 NHKニュースウエブ

2023/04/04 一般社団法人共同通信社

4/7(金) 13:02 共同通信

2023年5月11日 06時00分 東京新聞(大野暢子)

2023年5月12日 15時05分 NHKニュースウエブ

 

   

 

 

 

 

2023年05月31日|公認心理師:60 その他, 61 DV防止法