万引きしないと怒られる…10歳娘に命じた母、有罪判決

まとめると

 母親(41)が小学生の次女(当時10)に指示してランドセルなどを盗ませたとして窃盗罪に問われた裁判。

 母親は「母親のせいにすれば許されると思ったのではないか」と無罪を主張

 福岡地裁は12月18日、懲役2年執行猶予4年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 

間接正犯

 刑法は、犯人が自ら実行するという形式で規定しています(実行正犯)。

 

 しかし、他人を道具として利用することによって犯罪を実現する場合もあります。

 例)医者が患者を殺そうと思うとき、自分で手を下すのではなく、事情を知らない看護婦を使って毒薬を注射させるような場合。

 

 このような場合、利用者を、共犯とするのではなく、正犯として処罰するものとされています(間接正犯)。

 

裁判例

① 10歳に満たない幼児を利用して自宅から借用証書を盗ませた事案(大判M37.12.20刑録10-2415)

 

② 満13歳に満たない子供を利用(仙台高判S27.9.27高刑特22-178)

 

③ 8歳ないし10歳の子どもに窃盗をさせた事例(名古屋高判S49.11.20刑月6-11-1125)

 

④ 暴行を加えて日頃自己の意のままに従わせていた12歳の養女に、窃盗を命じて行わせた事案(最判S58.9.21刑集37-7-1070

→たとえ養女が是非善悪の判断能力を有する者であったとしても、養親については窃盗の間接正犯が成立すると認めるべきである。

 

 

元記事

万引きしないと怒られる…10歳娘に命じた母、有罪判決
朝日新聞 一條優太 2017年12月18日18時23分

 

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2017年12月19日|ブログのカテゴリー:刑法, 刑法総論, 正犯・共犯