「無戸籍」なお700人

「無戸籍」なお700人…煩雑な手続き足かせか
2017年08月20日 09時04分
 親が出生届を出さずに「無戸籍」となっている人が、2014年以降の法務省の調査で1403人確認され、このうち約半数が今年7月時点でも無戸籍のままであることが分かった。
 救済手続きの煩雑さや周知不足が無戸籍解消の足かせになっているようだ。行政が把握できていない例も含めると、無戸籍の人はさらに多数に上るとみられている。
 法務省は14年から無戸籍の実態調査を行っている。これまでに把握した無戸籍の人のうち、7月10日時点で701人が無戸籍のままだった。このうち132人は成人だ。
 戸籍は、人の出生から死亡までの親族関係などを示すもので、日本国籍の証明にもなる。戸籍がなければ、原則として住民票やパスポートを取得できない。身分が証明できないため、本人名義で部屋を借りたり、携帯電話を持ったりすることも困難だ。義務教育を受けていなかった例もある。(http://www.yomiuri.co.jp/national/20170819-OYT1T50134.html?from=ytop_main6

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無戸籍に関しては、以前、触れたことがあります。(300日問題

 

従前の再婚禁止期間(300日)のうち100日を超える部分は違憲とされました(最高裁平成27年12月26日民集69-8-2427)。そこで、民法が改正されました(民法733条1項)。しかし、300日問題自体は残されたままとなっています。

 

無戸籍解消の手続きについては、法務省のHPに詳しくガイドが掲載されています(http://www.moj.go.jp/MINJI/minji175.html

しかし、読売新聞の記事が指摘するように、救済手続きは煩雑です。

以前(300日問題)のときは、依頼者に手続きを理解してもらうのが大変だったのと、DNA鑑定の費用をどうやって捻出するかという点も苦労しました。

2017年08月20日