ゴーン前会長の保釈条件明かす

まとめると

 日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(65)の弁護人を務める高野隆弁護士は、ゴーン容疑者の保釈条件15項目を公表した。

 

「マスコミは正確な情報を得ていないように思う」と説明。厳しい内容であることを強調する狙いがあるとみられる。

 

保釈条件

1 被告人は、東京都***に居住しなければならない。
  住居を変更する必要ができたときは、書面で裁判所に申し出て許可を受けなければならない。

 

2 召喚を受けたときは、必ず定められた日時に出頭しなければならない(出頭できない正当な理由があれば、前もって、その理由を明らかにして、届け出なければならない。)

 

3 逃げ隠れしたり、証拠隠滅と思われるような行為をしてはならない。

 

4 3日以上の旅行をする場合には、前もって、裁判所に申し出て、許可を受けなければならない。

 

5 海外渡航をしてはならない。

 

6 被告人は、所持する旅券すべてを弁護人に預けなければならない。

 

7 被告人は、第一審の判決宣告に至るまでの間、本邦における在留期間を更新し又は在留資格を取得できるように努め、弁護人を介して、その経過及び結果を裁判所に報告しなければならない。

 

8 被告人は、グレゴリー ルイス ケリー、大沼敏明、西川廣人、ヘマント クマール ナダナサバパシー、真野力、小坂厚夫、ハーリド ジュファリ(Khaled Juffali)、ジル ノルマンその他の本件事件関係者及び罪体に関する弁護人請求の証人(証人請求予定者を含む。)に対し、直接又は弁護人を除く他の者を介して、面接、通信、電話等による一切の接触をしてはならない。

 

9 被告人は、弁護人が上記制限住居の玄関に監視カメラ(24時間作動するもの)を設置して録画し、かつその画像を①マイクロSDカード又は②ビデオレコーダー及びUSBメモリーに保存すること、その録画画像(毎月末日までの分)を翌月15日までに裁判所に提出することを、妨げてはならない。

 

10 被告人は、弁護人から提供される携帯電話1台(番号***)のみを使用し、それ以外の携帯電話機、スマートフォンなどの通信機器を使用してはならない。被告人は、使用を許可された上記携帯電話機の通話履歴明細を保存しておかなければならない。

 

11 被告人は、弁護士法人法律事務所ヒロナカから提供されるパーソナルコンピューター(機種名***、製造番号***)のみを、平日午前9時から午後5時までの間、同事務所内(東京都千代田区***)において使用し、それ以外の日時・場所で、パーソナルコンピューターを使用してはならない。被告人は、使用を許可された上記パーソナルコンピューターのインターネットのログ記録を保存しておかなければならない

 

12 被告人は、制限住居の内外を問わず、面会した相手の氏名(ただし、被告人の妻、弁護人、弁護士法人法律事務所ヒロナカの事務員を除く)、日時・場所を記録しておかなければならない。

 

13 被告人は、弁護人を介して、10項の通話履歴明細(毎月末日までの分)を翌月末日までに、11項のインターネットのログ記録(毎月末日までの分)及び12項の面会記録(毎月末日までの分)を翌月15日までに、それぞれ裁判所に提出しなければならない。

 

14 被告人は日産自動車株式会社の株主総会、取締役会その他の会合に出席する場合には、前もって、裁判所に申し出て、許可を受けなければならない。

 

15 本件につき公判期日の召喚状、保釈許可決定謄本等裁判所から郵便で送達された書類については、保釈制限住居で受領すべきはもちろんのこと、不在時に配達された場合には、すみやかに集配局に出頭する等の方法により、必ず受領しなければならない。
 

 

以前の報道(ロイター)

20年前の禁じ手再び ゴーン弁護団、過剰な保釈条件

 

今回明らかにされた保釈条件であれば、twitterはOK

 前のブログで、ロイターの報道のとおりなら、保釈条件に違反しているように思われます。と記載しました。

 

 しかし、ロイターの報道は違っていたようです。

 今回明らかにされた条件であれば、保釈条件には反しません。

 

どうして報道は違っていたのか?

 高野弁護士は、「皆さんは検察当局からさまざまな知識を与えられているようにお見受けしまが、カルロス・ゴーン氏の保釈条件については正確な情報を授けられていないように思います。」と述べられています。

 

 だいぶん前ですが、新聞記者の方に「検察官や警察署長に取材をするときは、メモを取ることを許されないので、ある程度聞いたらトイレに行ってそこで必死にメモをした。」とお聞きしたことがあります。

 

 だとすれば、保釈条件について、検察官は正しく説明していたけれども、記者が間違ってしまうということもあり得ます。

 

 しかし、朝日新聞デジタルの取材に応じた検察幹部の一人は「本人がネットを使っていたらアウトでは」と答えたとのことです。

 この程度の量のコメントを記者が記事にするとき間違ってしまうということは考えにくいところです。

 だとすれば、検察幹部は、保釈決定の時とtwitterの報道のときに、あえて事実と違う内容のリークをしたようにも思われます。

 

リークが許されるのか?

 警察が興味本位でリークをしたことによって、関係者が傷つき、精神的に病んでしまったこともあったので、そもそもリーク自体違法とすべき事案もあると思います。

 

 ただ、今回は、そのような事案とは思われませんので、この点については、これ以上踏み込みません。

 

取材時にメモを禁じる理由?

 明示的に理由をあげているのを見たことはないのですが、検察や警察が、リークしたか否か、どのような事実をリークしたかの証拠を残さないようにし、リークしたことを否認したり、リークに派生する責任を回避するためではないかと思われます。

 

 しかし、事実と異なる報道がされる可能性を残すことに何のメリットがあるのか分かりません。

 

 

元記事

ゴーン前会長の保釈条件明かす 弁護人、15項目を公表 2019/4/7 17:25 ©一般社団法人共同通信社

 

刑事裁判を考える:高野隆@ブログ 2019年04月06日 保釈条件について

 

 

 

<<古い記事( 「ゴーン再逮捕は東京地検特捜部の口封じ」三井環元大阪高検部長が激白 )      

ブログ一覧 

(京都の女性切り付けは「自作自演」だった)新しい記事>>

 

2019年04月08日|ブログのカテゴリー:刑事訴訟法, 勾留・保釈