職能短大から大学編入可能に、特区法改正案を閣議決定

政府は18日、地域を限定して規制を緩める構造改革特区法の改正案を閣議決定した。製造業の技術者らを養成する「職業能力開発短期大学校」から大学への編入学を認める。今国会に提出し成立を目指す。

職能短大は厚生労働省が所管する。高校卒業者らを対象にものづくりを支える技術者を育成する。全国に16校ある。いまは職能短大から学校教育法上の大学に編入学できない。

法改正で職能短大で2年間の訓練課程を修了した後、大学に3年から編入できる特例を設ける。職能短大で実践的な技術を習得し、大学でより専門的な研究開発やマネジメントを学べるようにする。地方でものづくり産業を担う人材を育てる。

野田聖子地方創生相は18日の記者会見で「実践的な技術力と学術知識をあわせ持つ高度な人材育成の効果を期待している」と述べた。熊本や長野、山形各県が特例を設けるよう国に要望してきた。

特区が実現した場合、熊本県は半導体産業の人材育成に活用する方針だ。県内の職能短大「県立技術短期大学校」に半導体技術に特化した学科を新設する。地元の大学に編入し高度な専門知識を習得できるようにする。

半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が同県に新工場の建設を予定する。今後見込む半導体関係の人材不足に対応する。


 

 

元記事

2022年2月18日 12:00 日本経済新聞

 

   

 

 

 

 

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