まとめると
2016年7月の参院選、1票の格差が最大3.08倍だったが、最高裁は合憲と判決をした。
2つの合区と、10増10減をしたことを評価。
2017年10月22日投票の衆院選については、投票翌日に全区で提訴するグループと、投票前に差止請求をするグループがあるそうです。
最重要の問題?
中坊が生前「○○さんから『今最重要の問題は何か』と聞かれて『議員定数不均衡』と答えた」という話をしていたのを思い出しました。
この問題については、いろんな思いがあります。
まず最初に思い浮かぶのは「裁判所は弱腰だなあ」という思い。
戦前でも、清水聡「気骨の判決-東条英機と戦った裁判官-」のように、翼賛会選挙について無効判決を下して、再選挙→過去の議案の再議決となったことがあるのに、などという思いがあります。
次に、1票の格差を0に近づけたらどうなるのだろうか?という思い。
これについては、一人一票実現国民会議で東大の大学院生臼井悠人氏の衆議院仮想選挙区案、参議院仮想選挙区案がありました。力作です。
大阪の北摂ぐらいしか土地勘はないのですが、吹田を分断して、北部は茨木・摂津と一緒にし、南部は豊中と一緒にするなど、なるほどと思う部分もありました。逆に、豊中の空港付近と池田・箕面・豊能・能勢に、兵庫県の猪名川町と三田市のニュータウンを中心とする部分を一緒にするなど、えーっと思う部分もありました。
人口を最大限均衡させると、けったいな区も出てくるのは避けられないということでしょうか。
議員の資質の問題
最近は議員のなさけない不祥事が多いように思われ、議員の資質も問題にされています。
あまり小うるさく資質を問題にすると、古代ギリシアの陶片追放(オストラキスモス)みたいに「候補者の事は何も知らないが、皆が騒いでいて気に入らないので陶片を投じる」ことになり、有能な政治家を追放し国を衰退させることにならないか心配になることもありますが、資質の低下があるようには思えます。。
その原因として、小選挙区制になって選挙区が狭くなった結果だとはよく言われます。
個人的には候補者を公募するようになったことの弊害のような気もします。橋本徹が公募した校長や区長には問題のある人多かったことは大阪府民であれば知っていると思います。上西小百合議員は維新政治塾からの選抜だったように思うのですが、あれも公募のバリエーションだといえます。
要は選ぶ側に「見る目なし」ということではあるのですが、公職に就くには資質に問題がある人ほど公募で選ばれやすいということがあるのでしょうか。心理学・社会学的に。あるいはプレゼンテーションという方法に。
入れたい党が”いない”
小選挙区制で困るのは、ある党に投票したいと思っていても、その党の候補者が自分の選挙区にいないということが、しょっちゅうあることです。
かといって、ふるさと納税みたいに、他の選挙区の候補者にいれるわけにもいきませんし。